わたしのこと。

わたしは来る日も来る日も 透明で純粋なりんごを磨いてる。

夢は魔法使いになること。


みんなにはあまり理解してもらえないけど

わたしは至って真面目にそう思ってる。




わたしは良い魔法使いになりたい。


誰かの心に優しい灯をともしたり

時には悲しみを拭ってあげたり。


でもわたしは ただの人間だから、そんな真っ白な存在ではいられないけど。




だれかは時々、わたしの大切なりんごを 毒りんご だと言う。


でも、わたしは気にしないよ。


このりんごが ただのりんごなのか毒りんごなのか

わたしにもわからないし、それはどっちでもいいことだから。




わたしには友達があまり居ない。

でも、友達が居ない自分を わりかし気に入ってるんだ。



月と太陽の光と、いろんな表情を見せてくれる空と 木と花と。

暖かい季節に わたしに会いに来てくれる蝶々もね。

(鳥たちは時々、わたしのベランダを汚すから まだしばらくは仲良くはできなさそう。)


あと ほんの少しだけの大切な人が居るだけで

私の手のひらは精一杯だから。









訪れてくれたモノを拒むことなく

去って行くものを追うことなく


ただ巡り合わされる全てを受け止めて

私の中にある、温かい部分でそっと交わる。





来る日も来る日も 全てを受け止めて、

笑ったり 泣いたり 怒ったり

嬉しくて踊ってみたり。



そうやって じっくりじっくりと、その透明な毒りんごを磨いてる。









「その透明な毒りんごって、本当は何色なの?」

















籠の中の鳥は いつだって不機嫌。



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いつも心に 愛とトキメキを。