(仮)地球の空のこと。

芝生に寝転んだ僕の得意げに鳴らす鼻歌が
瞼の内側から聞こえる

ふわっと風が通り過ぎたら
太陽のまぶしさにさえ少しイラっとしたくらいだ

鼻歌の向こう側から
うっすらと聞こえてくる

何だろう
何だろう

ドンッ と破裂するような
キーッ と人が叫ぶような



この地球のどこかで起きている戦争と
その地球の反対側で太陽の下で寝転ぶ僕と

全部が反対なのにこの空は繋がっていて
ボクたちは同じ空を見つめている



誰かは 飛んでくるミサイルに頭を隠しながら警戒の為に空を見上げ
誰かは 神様を探して空を見上げる

悲しみに嘆いて涙がこぼれないように空を見上げ
希望はどこにあるのだろうと空の向こうを見上げて探す

太陽の光から身を隠して
ひっそりと呼吸を隠す



それなのに僕は
手のひらで頭を包み込んで
太陽の光さえ鬱陶しいと思ってしまったし
鼻歌で呼吸をする



僕はなんだか
いけないことをしているような気持になった





黒い太陽で目をつぶしてしまいたい